日本語教師

言語類型論的に言うと日本語は…

こんにちは、シャトーブリアンです。

学んでもすぐに忘れちゃう・・・
まとめたら記憶に残るかも?っていうメモ。

 

言語類型論に言うと日本語は…

言語類型論とは言語を似ているもので分類してみましょう!っていう言語学界の言葉。語彙や文法、音韻などの構造的な面からその分類がなされている。

どんな分類があって、日本語はどこに属しているのかな?

 

分類は大きく分けて3つ!

屈折語(inflecting language)
孤立語(isolating language)
膠着語(agglutinating language)

ドイツの言語学者、シュライヒャーさんがこの3つの分類を確立したのだとか。

それぞれの類型にはどんな特徴があるんだろう?

 

屈折語

語形変化によって文法的な機能が示される言語。
語形変化とは、単語の形が変化すること。

 

英語で例えると…

EAT

eat ate eaten
現在形 過去形 過去分詞

語形変化によって、今なの?過去なの?って時制が変わってくる。

 

LOVE

love lovely loveliness
動詞 副詞 名詞

語形変化によって品詞が変わってくる。

 

I

I my me
主格 所有格 目的格

語形変化によって格関係が変わってくる。

 

うーん、活用が複雑・・・

英語やアラビア語、ギリシャ語やフランス語などがこのグループ。

 

孤立語

各単語がそれぞれに意味を持っていて、語順によって文法的な機能が示される言語。

 

中国語で例えると…

(私) (愛している) (彼)

の、この3つの単語を並べると…

 

→私は彼を愛しています。

→彼は私を愛しています。

 

おぉ〜!同じ単語なのに、並び替えると意味が変わった!
語順が変わると意味も変わるのが孤立語。

 

中国語やベトナム語、タイ語などがこのグループ。

 

膠着語(こうちゃくご)

意味を持っている自立語に、文法的な働きをする機能語がくっついて文になる言語。

 

日本語で例えると…

「牛が焼肉を食べた」という文を、自立語と機能語にわけると…

自立語  牛、焼肉、食べ
機能語  が、を、た

となる。

 

自立語や機能語だけでは伝わらなくて、これらがくっついて文になるのが膠着語。

日本語や韓国語、モンゴル語やトルコ語などがこのグループ。

 

分類を比較してみよう!

「私」「彼」「愛する」の3つの単語を使って文を作り、それぞれの特徴を比べてみよう。

 

例えばこちら。

屈折語 I love him
孤立語 我愛他
膠着語 私は彼を愛しています

 

 

次はこちら。

屈折語 He loves me
孤立語 他愛我
膠着語 彼は私を愛しています

 

 

比較してみると…

屈折語 I love him He loves me 語形変化
孤立語 我愛他 語順変化
膠着語 私は彼を愛しています 彼は私を愛しています 機能語が変化

となる。

 

 

あれ?英語って、語順変化とも言えるやん?

そう。
英語は屈折語という類型の中にはいるけど、孤立語的な特徴もあったり、膠着語的な特徴もあったりします。これは日本語にも言えることで、動詞の活用なんかは屈折語的でもありますね。

 

 

 

言語類型の3つの分類の特徴をザクッと理解。

学生の母語の特徴がわかると、何かヒントになるかも♪

 

もう1つ、抱合語ってのもあるよ!

 

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