ホーチミン 暮らし

ベトナムの飲食店アルバイトの時給って?

こんにちは、シャトーブリアンです。

先日、たこ焼きさん(仮名・男性)から、こんなお声をかけていただいた。

『飲食店でバイトせぇへん?』

 

そこは日本人経営のお店らしい。

たこ焼きさんは懐事情を心配してくださっており、『気づいたら帰国してた…』を防げたらというご提案だったw

 

『飲食店やし、賄い食べたら1食分浮くで!』

(なるほど、そういう考え方もあるかぁ…)

 

『で、時給なんぼ欲しいん?』

(・・・・・・・)

(もらえるだけ w)

 

 

 

さて、ホーチミンの日系飲食店で日本人がアルバイトをするとき、時給の相場っていくらぐらいのもんなんだろう?

相場がわからないので聞いてみたところ、『ま、あんまりおらんケースよな』と。そうっすよね、日本人の飲食店バイトってあんまり見かけないような気がする・・

 

ってことで、ホーチミンで日本人がアルバイトをする際の時給について、ちょっと考えてみた。

 

 

日本での相場

・時給1,000円
・交通費あり、まかない付き

飲食店でバイトしていたときはこんな感じだった。

1,000円はベトナムドンにすると、約200,000ドン。

 

ベトナム人の時給相場

・時給20,000~30,000ドンくらい
・日本円にして100円~150円くらい

聞いた話によるざっくりとした感覚なので、業種や地域によっては全然違うかも。

 

比較

日本人とベトナム人を雇った場合について考えてみる。

日本人というよりあくまでもオイラを雇った場合の比較で、ベトナム人は今まで一緒に働いたことのある人たちをイメージして。

 

日本人 ベトナム人
元気さ ×
明るさ ×
笑顔
愛想 ×
気配り ×
洗い物
物覚え ×
英語 ×
日本語

ざっと比較してこんな感じ。

 

推しは日本語を話せるということだけか・・

でも、おばちゃんとの会話なんて需要ないよね?そうなると、ベトナム人より高いお給料を払ってまで日本人を雇う意味ってないよね。

 

この瞬時の比較により、時給を伝えるのが困難になってきた。欲しい金額と自分の価値には大きな差がある・・

 

バイトなんだし、価値なんて考えなくてもいいんじゃない?

そうなんす、そうなんっすよ、そうなんだけど・・

 

 

 

実は少し前に週末だけ日系のお店でアルバイトをしたことがあって・・

飲食店ではなく全く未経験の業界で、豚丼くん(仮名・男性)という友人がお店のオーナーをしており、お誘いいただいたのです。

「未知の世界を体験できる」ということにおもしろさを感じ、当時は生活資金に潤いもあったので、「未経験だし、ベトナム人と同じ時給30,000ドンでいいよ」と引き受けたのです。お金より好奇心が勝ってしまった。

でも、『さすがに150円は…』という豚丼くんの意向で、50,000ドンにしていただきました。(250円w)

 

 

で、いざ働き始めると・・

 

この日本人、本当にポンコツだったんだよね。

未経験云々の前に、人としてどうなのかっていうね。比較表の通りっす、まさに・・w

それに、唯一の日本語についても耳が悪くて聞き取れないことが多く、コミュニケーションがうまく進まないことが多々。

 

となると・・

 

『日本人として20,000ドン高く払っているけど、その価値がない』と言われてしまったのです。『これならベトナム人を2人雇った方がマシだ』とも・・

だけど、クビにされるわけでもなく、減給されるわけでもなく・・

空回るポンコツとそれに耐える豚丼くん。

 

その結果、『価値がない、役に立たない』と言う言葉をひたすら浴び続けることになり、心が完全に折れてしまった。

「花に向かってネガティブな言葉を掛け続けると、その花は枯れてしまう」なんて話を聞いたこともあるんだけど・・ま、自分を花に例えるのはおこがましいかw

 

さすがにお客さんから「おまえ愛想ないな」「全然気がきかへんやん」「あんたの接客イヤやわ」なんて言われたことはないんだけど、自己を肯定できる状態ではなくなってしまった。

役に立とうと努力もしたんだけどねぇ・・

 

 

 

結局、そのバイトは半年ほどで辞めることに。

だけど、あのときに言われ続けた「役に立たない」という言葉が今も深く根を張っていて、今回のたこ焼きさんの質問に「自分の価値」を金額として考えたところ、答えが出せなくなってしまった。

 

ベトナムの方の接客って本当に素晴らしい。気配り上手で、いつも感心しかない。

それを30,000ドンで提供しているとなると、勝ち目なんてないっすw

200,000ドン欲しいなんて言えないなぁ。100,000ドンですら難しいよなぁ、オイラw

 

かといって、30,000ドンで働くのはさぁ・・(150円ねw)

起きて化粧して、ポンコツなりにいろいろ覚えて、ない愛想を絞り出す。その果ての金額としてはちょっとなぁ・・

賄いで1食浮くとしても労力と心の疲労からいけば、何も食べないで寝ていたほうがいいんじゃないかとすら思えてくる。

正直やる気出ないっす。

 

「250円の価値がなかった」という現実はなかなか心に重いものが。だけど、そこを上げていくほどの気力も知恵も持ち合わせておらず。

 

 

 

ってことで、この国でアルバイトをするなら、時給30,000ドンでめちゃくちゃいい働きをする彼らよりキラリとするものがないと難しい模様。それを持ち合わせていないポンコツには時間を売ることはできない。

 

『ベトナム ナメんな、日本に帰ったら?』とまで言わせた至らなきオイラ。それでも自分が活きるフィールドがまだこの国にはあるので、そこに感謝をして、そこでがんばろーっと!必要とされて働く方が心に優しい。(結構大きなトラウマになってもてるやーんww)

 

 

 

で、話は振り出しに戻り・・

『時給なんぼ欲しいん?』の答え。

 

「心が擦り減るので丁重にお断りします」

 

 

察するとかできんねんなぁ・・・

 

日本人らしさってなに?

 

日本人ならみんな持ってんの?

 

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